手を握る話
【2022.11.3】
お互いの手を握って、それぞれの違いを感じる話。
カイトの手は小さい。剣道をしていて、竹刀を握る左手の掌と右手の人差し指と親指の内側が硬くなっている。
セカルはバイオリンを弾くので、左手の指先が硬い。
カイトはマメだらけの手が汚いと嘆いているが、セカルは戦う手がカイトらしいと愛おしんでいる。
----------
「バイオリン弾く時って痛くないの?」
カイトが尋ねる。
「小さい時から弾いてて慣れた」
「だってこう…弦が食い込まない?」
「お前ならそうだろうけど、オレはならないよ」
セカルが左手を差し出した。
カイトがセカルの手を取り、しげしげと眺める。
「わ…硬い」
カイトが指先をなぞる。少し力を加えて押してみるが、自分の指とは違いびくともしない。
「そういうお前も、オレとは違う手だな」
カイトの手をセカルが握り返した。
カイトはドキリとする。
セカルは細長い指を絡め、カイトの指をぎゅっと包んだ。
カイトの反応を見ながら目を細める。
「大きさもだいぶ違う」
「そりゃ…身長も違いますし…」
カイトの声が照れて小さくなるので、セカルが微笑む。
「小さくて可愛い手だ」
「もう…すぐそういうこと言う」
「嫌か?」
「嫌じゃないです…」
カイトが軽く握り返した。
セカルは両手でカイトの左手を包み、親指で掌を撫でた。
「痛そうだな」
幾度と皮がめくれ、硬くでこぼこした皮膚。
「今はそこまでじゃないかな。マメが潰れると痛いんだけど」
「そうか」
セカルは優しく撫でると、また指を絡めた。
「あの…これいつまで続きます?」
「んー…気が済むまで」
セカルは愛おしげにカイトの手を握り、しばらく感触を楽しんでいた。
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お互いの手を握って、それぞれの違いを感じる話。
カイトの手は小さい。剣道をしていて、竹刀を握る左手の掌と右手の人差し指と親指の内側が硬くなっている。
セカルはバイオリンを弾くので、左手の指先が硬い。
カイトはマメだらけの手が汚いと嘆いているが、セカルは戦う手がカイトらしいと愛おしんでいる。
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「バイオリン弾く時って痛くないの?」
カイトが尋ねる。
「小さい時から弾いてて慣れた」
「だってこう…弦が食い込まない?」
「お前ならそうだろうけど、オレはならないよ」
セカルが左手を差し出した。
カイトがセカルの手を取り、しげしげと眺める。
「わ…硬い」
カイトが指先をなぞる。少し力を加えて押してみるが、自分の指とは違いびくともしない。
「そういうお前も、オレとは違う手だな」
カイトの手をセカルが握り返した。
カイトはドキリとする。
セカルは細長い指を絡め、カイトの指をぎゅっと包んだ。
カイトの反応を見ながら目を細める。
「大きさもだいぶ違う」
「そりゃ…身長も違いますし…」
カイトの声が照れて小さくなるので、セカルが微笑む。
「小さくて可愛い手だ」
「もう…すぐそういうこと言う」
「嫌か?」
「嫌じゃないです…」
カイトが軽く握り返した。
セカルは両手でカイトの左手を包み、親指で掌を撫でた。
「痛そうだな」
幾度と皮がめくれ、硬くでこぼこした皮膚。
「今はそこまでじゃないかな。マメが潰れると痛いんだけど」
「そうか」
セカルは優しく撫でると、また指を絡めた。
「あの…これいつまで続きます?」
「んー…気が済むまで」
セカルは愛おしげにカイトの手を握り、しばらく感触を楽しんでいた。
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